さて、日活の名作といわれる作品をみました。
1963年
ネタバレ注意
北海道の小樽のサムライ部落に引越してきた女の子、ユミの目からみた差別問題を描いた映画。
主演の女の子ユミは、自分を捨てた父親の住むサムライ部落に引越します。
サムライ部落の人々は貧しく、廃品回収して生活しています。
学校で差別されることを恐れて、ユミは最初、サムライの子であることを隠します。
サムライより貧しい、前科者こ野武士の住まいも隣りにあります。
野武士の子は血を売ったり、賽銭泥棒をしたり学校にも行けません。
野武士の子供たちとユミは仲良くなっていきます。
ユミは持ち前の気の強さや正義感で、差別の垣根を超えていきます。
南田洋子さんが付けぼくろとボロ着物をまとい、差別民のユミのママ母を熱演しています。
小沢昭一さん演じる、困った父親にもハッキリと自分の考えをを言えるユミ。
こんなシッカリして頭のよい子なら、どこにいても逞しくやっていけるでしょう。
学校へ行けない野武士の子供たちの未来を考えると、犯罪に引きずられないか暗くなります…
苦労の中で大人になれた子の逞しさは、きっとものすごいでしょう。
日本にも世界にもまだまだ差別があります。
自分とは違う文化圏に偏見を持たないようにすることが、できることの第一歩かもしれません。
このような差別問題を身近に描くことで、自分がどのように向き合えばいい考えるきっかけになった作品だと思いました。