さて、もう少し日活映画を観ます。
1959年
戦中、戦後の少女から女性へと生き方を模索するストーリー。
アキちゃん役芦川いづみさんが、婚期で多感な一人娘役を演じています。
ネタバレ注意
冷え切った家庭で育ち、結婚に希望を持たないアキ。
モズに自分の子を育てされるカッコウ。
鳥に他人の子かもしれない自分を重ねる
荒しの海で、船が遭難する場面に立ち会う。
船の帰りを祈るだけ。
帰りを待つ女たち。祈りは通じるか…
命をがけで船の救助をする絆をみて、アキは強く生きる決心する。
タイトルの『祈るひと』は、同名原作からきていますが、鳥とひとの対比で使われてるのではないかと思いました。
運命を受けいるしかない、かわいそうな鳥や人間。
だが、ひとは希望を祈り運命を切り開ける意志がある。
アキの命の次に大事にしているオルゴールの曲は、
あの有名な『乙女の祈り』
アキの希望のシーンにBGMで流れます。
か弱き少女から意志のある女性へと成長する、芦川いづみさんの演技が光り心地良かった。