子猫チビ太とイラストの成長ブログ♪

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コクトーの映画をみる その1『美女と野獣』

さて、昨日の市川崑監督『果てしなき情熱』が楽しめたので、以前難解で断念したコクトー映画も観られるのではないかと自信がでてきました。



1947年

冒頭のタイトルロールからアート的。

画家でもあるコクトーなので、切り取り画面は絵画的で、画面を遮るほど手前の木などレイヤーの奥行き構図が特徴的です。

セットや音楽が幻想的で、この時代の新しい映像実験作品だったのでしょう。


話は、今ではルッキズム問題ですよね!?

ディズニー版やエマワトソンの実写版など時代によってストーリーも変えています。


モノクロの大人の映像絵本のように楽しめました。
実験的な新しさも感じられて面白かったです。

他のコクトー映画もみてみます!

市川崑監督作品 その2 『果てしなき情熱』をみる

さて、市川崑監督を観てみようと思います。

昨日みた『ビルマの竪琴』でも、市川作品は奇妙な印象があります。


1949年

ここ1ヶ月弱、リアリズム的で自然なカメラのカットの作品をみていたので、画面の切り替も音楽もビックリするほど唐突で、アート的。

フランス映画のようだと思ったら、市川監督はジャン・コクトーを敬愛していたらしい。



芸術家はインスピレーションの悪魔に魅了された、エゴイスト。
情のない自己中心さで周りや自分を不幸にする。
典型的な芸術家のゴッホのようなイメージだ。


この映画はそんな芸術家のシリアスを、大袈裟な演出とコミカル要素をピリッと効かせたニヒリズムを感じる。


大阪弁で気取らない歌姫役、笠置シズ子さんは金勘定できる現実の人。
コミカルな表情が、悲劇ドラマを喜劇の演劇舞台をみる観客として現実世界に戻す。
ワーっと大声をだして、芸術家きどりを夢から醒ます目覚まし時計のよう。


パリの屋根裏のような新婚の部屋。
芸術家を愛するしんは、大きな目で違う夢をみている。
夢みる同士の夢は交わらない。
メトロノームは違うリズムを刻む

孤独な魂、夜のプラットホームは芸術家のアイデンティティ

酔潰れて作る曲は、酔っ払いの駄作かホンモノか?


悲劇は喜劇…

目覚まし時計の笠置シズ子は、鳴るのをやめてまた女を眠らせる

子犬の婦人は、芸術家の理想の夢。
夢はやっぱり覚めない夢

夢消える苦しみをも、すべてが作品の糧になる

死にきれない芸術家は、やはりエゴイスト

苦悩の中にインスピレーションの光がさす




そんな印象が次々と駆けめぐる作品。



この作品自体酷評されているが、アートを楽しむ感覚でみると面白かった。



岩井俊二監督が、市川崑監督を一番好きな映画監督、と言っていたのでもう少し市川作品を観てみます。

【犬神家の一族】市川崑監督の映画には"まばたき"が無い!?岩井俊二の映画作りの"原点"となった監督・市川崑の魅力を語る|"小津安二郎"や"山田洋次"の独特な映画手法【岩井俊二✕馬場康夫】 - YouTube

市川崑監督作品 その1 『ビルマの竪琴』をみる

さて、名映画監督、市川崑さんの作品を続いて観てみます。


1967年



1945年、敗戦のため日本軍はビルマからタイへ撤退する。

主人公の竪琴を弾く水島は、砦で抵抗していた別の部隊へ降伏交渉に一人で行く。
途中、攻撃にあい、怪我をしてビルマの地を彷徨う。


水島の属した小隊の隊長は、音楽学校出身で、合図や士気統制に合唱を指導している。

厳しい戦地での音楽は戦争と平和コントラストや異化効果がある。

水島のオウムを肩に乗せて歩く僧侶姿や、美しすぎる軍人の合唱など奇妙な印象の映画でした。

父の兄が学徒動員で、23歳の若さでビルマで病死したことを思いだした。
伯父は、東京音楽学校でチェロを弾いており、1943年ビルマで亡くなったという。
東京音楽学校の資料をみると、ビルマへ出兵した学徒はほかにもあり、本当にビルマでは音楽を演ったこともあったのかもしれない。

音楽と戦争はまったくかけ離れ、絶対に不本意な悲しい人生であったろう。

末っ子の父の学費にしてくれと、帽子に手紙とお金を置いて出兵したという、一利伯父に感謝と合掌。

『沖縄の民』をみる

さて、日活映画鑑賞最終日。

名作といわれる『沖縄の民』をみました。

1956年


戦中の沖縄は、陸上戦で日本本土よりも悲劇で酷い…

日本本土を守るため、沖縄が盾になり多くの民が犠牲になった。

戦争の残酷さを、リアルに描いた映画。
なかなかみるに耐えないが、知ることは大事だと思った。






左幸子さんの演じる若い女教師が使命感をもち、鹿児島に疎開する子供たちの疎開船を見送ります。

船は襲撃され沈没。
子供が遭難し、軍と父兄との板挟みなる教師たち。



日本軍と地元民の間で肉体的だけでなく、精神的にも追い込まれていく。


敗戦間近の軍には神風突撃隊など、命を犠牲にさせる非合理な作戦しかない。


敗戦後、米軍に捕まった元学徒兵が降伏の交渉を任される。


残された沖縄の民が結束して、沖縄返還まで復興してきたかを知りたくなった。

沖縄基地問題もこのような映画をみると、簡単に考えられなくなる。

『サムライの子』をみる

さて、日活の名作といわれる作品をみました。



1963年


ネタバレ注意

北海道の小樽のサムライ部落に引越してきた女の子、ユミの目からみた差別問題を描いた映画。

主演の女の子ユミは、自分を捨てた父親の住むサムライ部落に引越します。

サムライ部落の人々は貧しく、廃品回収して生活しています。

学校で差別されることを恐れて、ユミは最初、サムライの子であることを隠します。

サムライより貧しい、前科者こ野武士の住まいも隣りにあります。

野武士の子は血を売ったり、賽銭泥棒をしたり学校にも行けません。

野武士の子供たちとユミは仲良くなっていきます。

ユミは持ち前の気の強さや正義感で、差別の垣根を超えていきます。

南田洋子さんが付けぼくろとボロ着物をまとい、差別民のユミのママ母を熱演しています。

小沢昭一さん演じる、困った父親にもハッキリと自分の考えをを言えるユミ。

こんなシッカリして頭のよい子なら、どこにいても逞しくやっていけるでしょう。

学校へ行けない野武士の子供たちの未来を考えると、犯罪に引きずられないか暗くなります…

苦労の中で大人になれた子の逞しさは、きっとものすごいでしょう。


日本にも世界にもまだまだ差別があります。

自分とは違う文化圏に偏見を持たないようにすることが、できることの第一歩かもしれません。
このような差別問題を身近に描くことで、自分がどのように向き合えばいい考えるきっかけになった作品だと思いました。

芦川いずみ主演 『祈るひと』をみる

さて、もう少し日活映画を観ます。



1959年


戦中、戦後の少女から女性へと生き方を模索するストーリー。


アキちゃん役芦川いづみさんが、婚期で多感な一人娘役を演じています。


ネタバレ注意

冷え切った家庭で育ち、結婚に希望を持たないアキ。

モズに自分の子を育てされるカッコウ
鳥に他人の子かもしれない自分を重ねる

荒しの海で、船が遭難する場面に立ち会う。
船の帰りを祈るだけ。

帰りを待つ女たち。祈りは通じるか…

命をがけで船の救助をする絆をみて、アキは強く生きる決心する。



タイトルの『祈るひと』は、同名原作からきていますが、鳥とひとの対比で使われてるのではないかと思いました。

運命を受けいるしかない、かわいそうな鳥や人間。
だが、ひとは希望を祈り運命を切り開ける意志がある。

アキの命の次に大事にしているオルゴールの曲は、
あの有名な『乙女の祈り
アキの希望のシーンにBGMで流れます。


か弱き少女から意志のある女性へと成長する、芦川いづみさんの演技が光り心地良かった。

川島雄三監督作品をみる その8『愛の荷物』

さて、日活プラスでみられる川島雄三作品の最後の作品です。

1955年


ベビーブーム期の映画で、少子化の現在みると面白い。

1955年は高度成長期の入口、日本の人口が8000万に達し、経済問題、政策を国会で議論しています。

厚生大臣が、現在問題になってい優生保護法を推進したり、人口調整政策など現在とまるで真逆。

世が変われば、話も変わる。
政治やマスコミは不安を煽るが、こちらは気にせず勝手にやりましょうという風刺がきいている。

赤ちゃんのことを、お荷物という表現していますが、結局なんだかんだ、めてたく喜び、愛のある作品でした。



今日はネコの日だにゃん