子猫チビ太とイラストの成長ブログ♪

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コクトーの映画をみる その3『双頭の鷲』

さて、コクトー作品を続けてみます。


1948年

王室が舞台のドラマチックで比喩的な戯曲ですね。

2回みましたが、詩的なセリフが後のストーリーを暗示してよくできている作品だと思いました。

戯曲なので、抽象的なひょうげんですが、ストーリーを推測してみました。

ネタバレ推測

冒頭の王女がこだまを怖がるシーン、
詩人の登場を暗示させます。

女王は、国王が暗殺されてからヴェールを被り、亡者のように10年間引きこもっています。

10年前と同じ土地で、女王は国王の元に行く計画をたてます。

詩人の登場。
詩人は、女王の計画に必要な死の天使。

女王は占いで、亡き国王と瓜二つの詩人は二人の敵であるといいます。

詩人に自分を殺させるように挑発します。

シェークスピアハムレットの鏡のセリフがでて、
鏡越しの真実をみます。


詩人は観念、つまり存在しない国王ではなく、真実の愛を女王に伝えます。
女王も一人の女性として孤独な者同士、詩人と愛し合います。

女王の心に死への迷いがでてきます。

亡霊の国王を愛している女王に観念を超えた真実の愛を解く詩人。

しかし、女王は詩人に国王の影を消せません。

女王の反対勢力のフェーン伯爵らが周りが二人を引き裂こうとします。

女王は真の女王になり詩人と結ばれるために、対立する勢力と戦いに都に行こうとします。

ヴェールを脱ぎ、これから戦おうとする生き盛んな女王。
対して詩人は気弱に泣いて、戦おうとしない。
女王は威厳とプライドで詩人に喝をいれる。

二人は死に双頭の鷲のように一つになり愛の伝説になる。


双頭の鷲とは、鏡で映される切り離せられない1組。
最初は、国王と詩人?国王と女王?
と思ったが、女王と詩人または全部を表す孤高の愛の伝説の比喩なのだろうと思いました。