さて、市川作品の9本目です。
1957年
銀行の一千万円横領事件のモノクロのサスペンスコメディ。
昨日みた『鍵』の妖艶な京マチ子さんが主演。
この作品では男まさりのルポライター役をコミカルに演じています。
同一人物とは思えない七変化の女優さんです。
速いセリフと動作、場面転換、軽快な音楽がトーキー映画のよう。
ストーリーの展開も速く、飽きません。
京マチ子の推理で、「やっぱり穴だ!」と銀行の出納係の穴井に電話をかけるシーン。
穴井(むつい)と結びつけるのが強引な感じがするが…コメディということで。
29日間の経過を太陽や雨の絵で表現していたり、
体を縛るロープの切れ方など、スタイリッシュでカッコいい。
京マチ子の演技が光る作品でした。