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川島雄三監督作品をみる その5 『飢える魂』

さて、おかげさまで今日から会社に復帰しました。

映画鑑賞をもう少し続けます。

川島監督5本目、6本目を観ました。
Amazonプライムの日活プラスでみられます。



1956年
続編と続けて2本。

1956年に4本も作っていますね。
すごい仕事量です。

先にみた、
『州崎パラダイス赤信号』、『風船』、『わが町』、
も1956年でどれも傑作で楽しめました。

幕末太陽傳』は1957年、川島監督が脂の乗っている頃のようです。

以降、ネタバレです。


こちらの 『飢える魂』は最初、やっつけ仕事の不倫系メロドラマか?と思い、期待しませんでした。

が、ストーリーに対して魅せるこまかい演出に、最後まで釘付でした。

南田洋子さん演じる、年上の横暴亭主の妻役がとてもよかった。
不遇な若い妻の表に出さない含んだ微妙な感情を川島監督がひきだしています。

南田さんは最後まで、他の愛人などむき出しの演技に対して押さえた演技です。
エンディングも狂気の叫びになるだろうシーンまでは描かず、含んだ笑みの演技で終わります。

もう一人の主役?旅館女将は自立し、吹っ切れた解放的な明るさにかわります。

映画の後、悲劇の若い妻もやがて自立するであろうなと想像しましたが、ご覧になったみなさんはどう思うでしょうか…


陳腐なメロドラマ的ストーリーでも演出で魅せつけ、考えさせられる。
川島監督さすがだなぁ!思いました。