さて、すっかり昔の日本映画が面白くなってしまいました。
Amazonの日活プラスでみることごできる、川島雄三作品も後少し。
森繁久弥さんがラジオジョッキーで、銀座の歴史は背景をナレーションしていて面白い。
三橋達也さんが銀座の花屋のコニー役で主演。
三橋さんはこの頃の川島作品に、ほぼ主演しています。
三橋さんは他の作品はダメ男役が多かったですが、コニーは、地元銀座を悪から救おうとする正義の味方です。
ヒロポン密売者の亭主と離婚したいマダム役で、月丘夢路が出演。
ルリちゃん役で15歳の浅丘ルリ子さんも初々しい。
銀座二十四帖とは、銀座八丁に、西銀座と東銀座を加えて二十四丁に拡大された銀座をさすそうです。
はじめと終わりに時計がでて、深夜12時からお昼13時を映している。
銀座の1日、24時間を描いているのも掛けているのかもしれません。
銀座の夜〜銀座の朝〜
と銀座の雀の歌が流されます。
ネタバレ注意
銀座の花屋は可愛い若い娘が働いているけれど、じつはポン(覚醒剤)によって親を亡くしている。
コニーは、薬の密売を憎んで銀座を健全な街にさせたい。
麻薬密売人のボスを探す、サスペンス要素もあります。
口達者で嘘くさい絵描き、カタカナの洒落た呼び名、キャバレー、マンボダンス、ネオン、フランス語の店看板、パジャマショーなど当時の銀座の風景描写が面白い。
北原三枝さん演じる、ちょっとドジでお転婆娘が、もう一歩の推理がハズレてコミカルで可愛らしい。
絵描きに扮した人物がオチになります。
コニーは銀座の雀、ここで生きるしかない。
根性の別れのようなラストですが、銀座と鵠沼は近いですよね。
花の仕入れに行くついでにコニーはマダムに会いにいけるのに…
生活感がない銀座が舞台で、演劇をみているようで面白かったです。